JCEP:Japan Clean Environment Promotion

燃料デブリ取り出し工法に関する特許取得のお知らせ

2016年11月25日金曜日 9:44 AM, 記事カテゴリー:活動報告,研究報告・提案, 投稿者:namikishinntaro

この度、一般財団法人日本クリーン環境推進機構・公益財団法人原子力バックエンド推進センター・木村化工機株式会社の3者が出願をしておりました「燃料デブリ取出方法」につきまして、以下の通り特許を取得いたしましたのでお知らせいたします。

特許情報

・特許番号
    
特許第6032689号
・発明の名称
    
燃料デブリ取出方法
・特許権者
    
公益財団法人原子力バックエンド推進センター
    
一般財団法人日本クリーン環境推進機構
    
木村化工機株式会社
・発明者
    
河西善充
    
今津彰
    
岩井朗
・特許詳細
特許情報プラットフォーム
( https://www.j-platpat.inpit.go.jp/web/all/top/BTmTopSearchPage.action# )
(公開番号:特開2017-67506、キーワード:「燃料デブリ取出方法」で検索してください)

特許概要

平成23年3月の東日本大震災により、東京電力福島第一原子力発電所の事故に伴い、装荷されていた核燃料が溶融し炉内に溶け落ちる事態となりました。溶融燃料は「燃料デブリ」と呼ばれ、当該発電所の廃炉に向かってこの燃料デブリの安全かつ確実な取出しが最大の課題とされています。この燃料デブリからは極めて強い放射線が出ることから、この放射線を遮蔽する水を利用した冠水工法の「水中での燃料デブリの取出方法」が有力な回収方法とされましたが、これに代わる代替工法も同時に検討することとなり、平成26年度に経済産業省から国際公募事業「燃料デブリ取出代替工法の概念検討要素技術の実現可能性検討」が出されました。これに対し、平成26年6月、(公財)原子力バックエンド推進センターと木村化工機(株)それに当機構(JCEP)の共同体で応募した結果、同年10月に採択結果が公表され、採択された海外事業者を含む4者の中の1者として、当共同体が選定され、詳細な検討を行って参りました。

当共同体が提案・検討した方法は、「燃料デブリ取出装置による遮蔽材充填・気中での燃料デブリ取出工法」であります。本方法では、最初に遮蔽材として、磁性ステンレス鋼製の中空ボール、中実ボールまたはこれらを入れた網袋を燃料デブリ上に被せて、放射線を出来るだけ元から遮蔽します。その上で、燃料デブリ取出装置を原子炉上部から挿入し、原子炉内及びペデスタル床の燃料デブリを取出します。取出したデブリは、収納缶に入れて、天井クレーンで使用済み燃料プールに移送します。

 この方法の特徴と優位点は、二つあります。

一点目は、遮蔽材を燃料デブリに被せることにより、放射線を元から遮蔽できることです。遮蔽材の厚さ、範囲等は、燃料デブリの状態、放射線の強さ等に応じて柔軟に設置することができます。

二点目は、遠隔操作の懸垂式燃料デブリ取出装置のプラットホームに、燃料デブリの取出しに必要な機器(デブリ切削機、パワーマニピュレータ、モニターカメラ等)の一式を搭載し、燃料デブリに接近することで、燃料デブリの取出し作業を安全、容易、かつ効率的に実施できるようにしています。

 

この方法には画期的な工法であることから、今後の東電福島原子力発電所での廃炉作業の進展や他の工法等の検証によっては、活用される可能性は大きいと 考えており、また、他の原子炉の廃止措置にも貢献できるものと推察しています。

 

11月4日付けで特許登録されたこの方法は、3社の技術陣の総力を注ぎ込んだ内容となっており、今後とも全力を挙げて廃炉に向けた課題に取り組んでいく決意であります。

JCEPでは今後とも福島第一原子力発電所の廃炉並びに福島の復興支援に貢献していく所存です。

本件に関するお問い合わせ

    一般財団法人 日本クリーン環境推進機構 事務局 まで

  • TEL:03-5214-3572
  • mail:info@jcep.or.jp

これまでの検討内容(経産省補助事業)