JCEP:Japan Clean Environment Promotion

JCEP第4回講演会開催報告 ~活発な意見交換で環境回復・復興再生の加速化の道を探る~

2014年5月14日水曜日 12:41 PM, 記事カテゴリー:活動報告,講演会・イベント, 投稿者:namikishinntaro
2014年4月25日 第4回JCEP講演会

 「福島環境回復加速化に向けた地域連携による事業の進展」をテーマに、JCEP第4回講演会が、2014年4月25日(金)午後1時30分よりベルサール九段において開催されました。会場には産官学の各界より110名を超える方々にご参加頂くなど、満席での開会となりました。

 

? 今回のテーマは、福島県飯館村蕨平地区に建設が予定される仮設焼却炉施設での処理事業並びに仮設資材化施設での資材化実証事業であり、これらの事業は福島県下で初めて市町村域を越えた広域からの廃棄物を対象とするもので、また、リサイクル利用に向け実証をする初めての事業ともなります。除染から仮置きそして中間貯蔵といった一連のプロセスの加速化に向け、大きな弾みともなる素晴らしい効果を生み出す事業となるものと大きな期待が寄せられています。


? 講演会の冒頭に、弊機構理事長石村 毅より開会の挨拶と旧年度の活動報告を併せて行いました。福島での環境回復をテーマに3回の講演会を開催し、講師並びに会場の皆様より多くの貴重なご意見を頂き、これを踏まえJCEP提言として関係大臣などに提出、説明をさせて頂いていること。また、幾つかの環境回復・復興支援計画を福島県内自治体などにご説明してきており、事案の具体化に向け一層の努力中であること。更に広く国内各地にも環境ニーズがあることから、再生可能エネルギーを活用したクリーン環境推進事業の成立可能性について多角的、総合的な検証を鋭意進めていること。また、福島第一原子力発電所の事故対応に係る政府などからの技術情報提供依頼についても、積極的に独創的な提案を行ってきていることなどを説明致しました。


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  講演に移り、まず環境省福島環境再生事務所調整官馬場 康弘様より「福島県における減容化に向けた取組みについて」と題して、県内で進められている仮設焼却施設等の進捗状況の説明や飯館村蕨平地区における可燃性廃棄物減容化事業について、背景や事業の概要、スケジュール、安全対策等を中心にご説明頂きました。

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  引き続き、福島県飯館村復興対策課主任研究員万福 祐造様より「飯館村における減容化事業の考え方~被災住民の理解への取組み~」と題するご講演が行われました。万福様は、所属先の(独)国際農村水産研究センターより飯館村役場に派遣されて以降の住民の皆様との難しい対応ぶりが、具体的な事例をもって紹介されました。そして、ご自身のこれまでの経験を通したリスクコミュニケーション活動を行うに際しての鉄則をお話しされ、「とにかく話を聞く、分かりやすく繰り返し説明、へこたれない、リスクを隠さない」などを、具体例を引用されながらお話しされました。

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 続いて、飯館までいな資源化業務コンソーシアムの太平洋セメント(株)執行役員で中央研究所長三浦 啓一様より「震災・復興への取組み並びに独自技術による資材化実証事業への取組み」と題して、独自技術の特長と課題へのこれまでの取組みや実証試験の概要をご説明されると共に、焼却灰や除染土壌の浄化・クリアランスレベル以下の生成物を工事資材としてリサイクル利用していくことを実証し、長期安定運転を達成して周辺環境、作業安全性の信頼と確立していきたいとの意気込みを語られました。そして、この技術確立をもって福島の除染、復興に貢献していきたいと結ばれました。

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 講演の最後に、公益財団法人原子力バックエンド推進センター(RANDEC)理事長 菊池 三郎様より「東日本大震災と福島第一原子力発電所事故から復興への諸課題」と題して、菊池理事長が常日頃より福島復興に向けてお考えになっていることを、提言としてまとめられ発表頂きました。 岩手県出身の菊池理事長のご親類縁者も大きな被害に遭われ、復興の遅れと現地での課題を見るにつけ、今後に向けては特に津波対策が重要で、想定外は何事にもあり、避難を速やかにできることを最優先に考えること。また、福島復興には民間がもっと自由に関与できるようにすべきで、地元民間の活力が生かせる道をもっと模索すべきであること。その場合超法規的に取り組める考え方も必要なこと。中間貯蔵には時間を要することから、そこに至る中間仮置き場の充実を民間活力で整備すべきこと。デコミとその技術開発には専従組織体(法人)を設立して、腰を据えて専従人材を育成しながら取り組む価値は十分にあること。国土開発と産業創生は環境回復と一体物であり、単に避難者に除染したから戻りなさいでなく、新たな産業創生を行うビジョンを打ち出す中で、帰還を論じないとならないこと。などを中心に提言されました。


 各講演の後に会場よりご意見、ご質問が多数出され、活発な意見交換の場となりました。ご参加頂いた方々からは、特に福島の地元の事情について、ご担当される方から直接聞けて理解が深まったとの声が寄せられました。東京大学仁多見先生(森林利用学専門)からは、地元に根ざした産業創生が不可欠であり、エネルギー源としての木質バイオマス発電もかなりの雇用にも繋がる事業で、植林から木材の利活用までのサイクルを作っていくことが大事である旨のご意見を頂きました。


 講演会の最後に、JCEP会長愛知 和男より来場者並びに各講演者に対して謝辞を述べた後、皆様のご支援のお陰で、この一年の活動の中で相当の成果を挙げることができ、今後とも引き続きのご理解とご支援をお願いしました。

なお、今回の講演会には公益財団法人原子力バックエンド推進センター様、電気新聞様、環境新聞社様並びに福島民友新聞社様のご後援を頂きました。誠にありがとうございました。